君と見た空。
病室に残された少女は、

今起きてしまった出来事を、

ただ一人で

受け入れるしかなかった――。


「・・・もう・・・

 終わりなのかな・・・。」

目元が熱くなる。


雨が、、、涙が、、、

体育座りしている彼女にひざに、

じんわりと染みていった。。


「茜・・・お母さんたち、

 帰るね。バイバイ。」

彼女は返事を言うことが出来ず、

うなずくことしか出来なかった。


ポケットから空の写真を再び取り出す。


「・・・遼?

 もう私を嫌ったかな?

 でも・・・私はね・・・

 ずっと、あなただけ、、、


 遼だけを見てるから・・・。」

窓際に飾られたひまわりは、

彼女を見てることだけしか


出来なかった――。
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