君と見た空。
――カサカサと木々が鳴り響く。

――そよそよと風が語りかける。

――暖かい太陽が、僕を包んでくれる。


茜が、僕に、

語りかけてくれる―――。


風が止まった。


彼女も風と一緒に、

遠くに消えていってしまった。


僕に、たった一つの言葉を残して――。


『もう、私だけじゃなくていいんだよ?

 遼は私との約束を、

 守ってくれたから――。

 私は、星になって、

 あなたを見守ってるからね??』


――遼、、、愛してる。。。


今まで流さなかった涙。

あの日からずっと抑えてきた感情。


僕は、今日から、

少しずつ前に進んでみるよ―。
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