スイート キッス

入学式

ピピピ………

ん何？

「梨香様ッ」

「ん？」

「あの、そろそろ支度をしないと……」

「へ？」

時計を見ると７時15分！？
私は部屋から内田を追い出して着替えを始めた。

「…これでよしっと。」

「梨香様、車の準備が出来ております。」

「今行くから。」

私は急いで車に乗った。

あ、見えてきた。

これが赤羽学院かぁ……

あれ、入試の時来たっけ？
そんな事を考えている内田に学院の校門に着いた。

「梨香様、お手をどうぞ」
「いい。」

「失礼しました。」

私が教室に入ろうとすると「梨香様。」

何？

「何よ。」

「あの、そこで蓮様がお待ちになっているのですが」
あ、忘れてたぁ……

しらばっくれるかな？

「…分かったわ。」

蓮に嘘つくと後が怖いからなぁ

「蓮ッ」

そこには少し大人っぽくなった蓮が立っていた。

「久しぶり。」

蓮がニコッと笑って言った。

ヤバイ、蓮ってば黙ってれば王子様みたいですごいカッコいいんだけどなぁ。

でも、Sなのは私の前だけだから他の皆は蓮が王子様みたいですごいカッコいいって思ってる。

でも、本当は私王子様みたいな蓮は好きじゃない。

だって、小さい頃からずぅっと意地悪な蓮を見てるから皆にニコニコ笑って誰にだって優しいそんな蓮は嫌なんだ。