ピュアハート 2
「リュウさん?」
「さっきはムカついた。」
「え?」
「あいつ、マコのこと触った。」
「大丈夫だよ。何もされてない。」
「した。…髪触った。肘で小突いて、顔覗き込んで、肩抱いた。マコは俺のなのに。」
マコはクスクス笑って、「リュウさん?」と呼んで振り向こうとした。
「だめ、こっち見ないで。俺、今怒ってんの。」
俺に背中を向けたまま、まだクスクス笑ってる。
「笑うな。」
と言って、首筋にキスをした。
驚いたのかクスクス笑いは止まった。
「マコ、いい匂いがする。」
「そう?シャンプーじゃないの?」
いや、髪の匂いとも洗濯の匂いとも違う。フルーティーな甘い匂い…?