月光レプリカ -不完全な、ふたつの-
気持ち、良かった。
気持ちの良い友達、気持ちの良い先生。気持ち良い笑顔、声。それらを共有出来て、気持ち良いこの空気。
どこまででも手を伸ばして、全て掴めそうなこの気持ち良さ。
なんて表現していいのか分からない胸が痛くなる感じ。
「はぁ……でもカッコ良かったなぁ吉永センセー」
ため息まじりの美由樹、視線はとっても遠くへ。
その遠くへ続く廊下は、午後の授業の準備をする生徒達が行き交い、窓から差し込むやわらかな光に包まれていた。