月光レプリカ -不完全な、ふたつの-
春休みに入ると、気が抜けたようになってしまった。これって予想してたけど……。
ため息ばかり出る。
勉強にも身が入らず、そんな状態で机に向かっていても仕方がない。
梓と美由樹を誘って気分転換をしようと思った。カラオケ? 買い物?
「うちにおいでよ。あたしケーキ買ってくる!」
そうメールを返してきたのは美由樹だ。3年生になったらクラス替えできっと離れちゃうし、2年生打ち上げをしようって。
良いかも。絶対楽しい。
「んじゃあたし、しょっぱいの買っていくね」
甘いケーキがあるなら、しょっぱいお菓子も必要。梓がしょっぱいもの担当。じゃああたしは……。
「あたし飲み物!」
炭酸とお茶とオレンジジュースとかで良いかなぁ。あ、ミルクティーとココアも買っていこう。
一晩中、語り明かすんだ。
「晃、これお母さんから差し入れ。みんなで食べなさい」
準備をして、家を出るとき、お母さんから紙袋を受け取った。「なにこれ?」と紙袋を開けると。
「あ、クッキー」
甘い香りが鼻を触る。
「昨日、焼いといたの。お母さんも今日、お友達とお茶するから」
ウフフ、と笑ったお母さん。
ため息ばかり出る。
勉強にも身が入らず、そんな状態で机に向かっていても仕方がない。
梓と美由樹を誘って気分転換をしようと思った。カラオケ? 買い物?
「うちにおいでよ。あたしケーキ買ってくる!」
そうメールを返してきたのは美由樹だ。3年生になったらクラス替えできっと離れちゃうし、2年生打ち上げをしようって。
良いかも。絶対楽しい。
「んじゃあたし、しょっぱいの買っていくね」
甘いケーキがあるなら、しょっぱいお菓子も必要。梓がしょっぱいもの担当。じゃああたしは……。
「あたし飲み物!」
炭酸とお茶とオレンジジュースとかで良いかなぁ。あ、ミルクティーとココアも買っていこう。
一晩中、語り明かすんだ。
「晃、これお母さんから差し入れ。みんなで食べなさい」
準備をして、家を出るとき、お母さんから紙袋を受け取った。「なにこれ?」と紙袋を開けると。
「あ、クッキー」
甘い香りが鼻を触る。
「昨日、焼いといたの。お母さんも今日、お友達とお茶するから」
ウフフ、と笑ったお母さん。