ダブルベッド
「あーっ、疲れた!」
充は情けない声を上げてベンチに腰を下ろした。
目星を付けていた乗り物には全て乗り、その待ち時間と日射しが容赦なく体力を奪っていったのだ。
「あたしも、疲れたぁ」
笑って隣に腰を下ろした桃香は、疲れているそぶりなんてない。
二人は少し休むことにして、夕焼け空を眺める。
充の左に桃香。
朝のことを思い出し、充は試しに桃香の手を握ってみる。
視線は斜め上のまま。
桃香は抗わず、充の手を握り返してきた。
小さくて暖かい桃香の手。
充は手を握ったまま、少しだけ距離を詰めた――……