ダブルベッド




 適当に駐車場のある店に入った四人は、座敷の席に案内された。

 とりあえず生ビールとウーロン茶を二杯ずつ注文して、それらが来た際に他のものもいくつか注文しておく。

「あーっ! 汗かいた後のビールは美味しい!」

 奈緒はこの上ない笑顔でそう言った。

 その笑顔の美しさ……いや、可愛らしさ。

 沢田が惚れたのもわかる。

 そう思った充も、以前は彼女に気があったのだ。

 みんなには内緒である。

 桃香も軽くジョッキを傾けながら、充を見て申し訳なさそうな顔をした。

「ごめんね、あたしたちばっかり飲んじゃって」

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