キスフレンド【完】

「心配しないでよ。俺、姫を傷付けないから」


姫のことをそんなに軽々しく思ってないから。



「俺は俺なりに姫を大切に想ってるし、姫を大切にしたいって思ってる」


「それじゃ……――」


≪キーンコーンカーンコーン♪≫



ナナちゃんが何かを言いかけた時、タイミング良く予鈴を知らせるチャイムが辺りに響き渡った。


「ごめん、次移動教室だから。話はまた今度ってことで」


「紫苑君、最後に一つだけ……いい?」


「うん、いいよ」

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