キスフレンド【完】
「洗い物してくれてありが……――」


ありがとう。


そう言い終える前に、ある異変に気が付いた。


流しの前で紫苑がうずくまっている。


「……――紫苑!?」


駆け寄ってうつむく紫苑の顔を覗き込むと、紫苑は手のひらをおでこに当てて目を閉じていた。


「大丈夫!?具合でも悪いの?」


「いや、全然平気」


「平気じゃないよ!!とりあえず横になろう?ねっ?」


「大丈夫」


シンクに手をかけて立ち上がる紫苑。


その表情は明らかに優れない。
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