キスフレンド【完】
走っていても頭の中にあるのは理子のことだけ。


こんなに必死で走ったのは何年振りだろう。


理子、もう大学に行っちゃったかな。


酸欠気味になる頭で、そんなことを考える。


その時ふと今日の午後、講義があるかどうか聞くのを忘れていたのに気が付いた。


今までそんなこと、一度だってなかったのに。


バイトを頑張るあまり、理子と過ごす時間が極端に減っていたのかもしれない。


そんなことに今更気付くなんて……――。
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