狐に嫁入り!?
突如強い波動が起こる。
私の頭を撫でていた男は弾き飛ばされて尻餅をついた。
そして現れたのは……
「ナライ、俺の嫁を口説くとはいい度胸だな」
白い着物を纏ったウタクだった。
「ウ……ウタク!そうか、そう言えばこの人間からお前の名を聞いたぞ!」
ウラクからナライと呼ばれた男は、立ち上がりながらウタクを睨んでいる。
「ほぉ……助けて欲しいとわめいていたのか、実雨?」
向けられた視線に嬉々としたものが隠れている。
私の焦っている様子を楽しんでるんだ。