狐に嫁入り!?
そう思うとウタクの見方も変わってくる。
心臓だって鼓動が速まるじゃない……!
ウタクはハァッとため息をついて、呆れたような顔をした。
「どうしてそうなる」
どうやら私を好きというわけではなかったらしい。
別に……ガックリなんてしてない。
残念だなんて思ってもない。
ただ……ドキドキと跳ねた心臓が急に静かになっただけ。
それでもナライは納得がいかないのかウタクに食い下がる。
「いいや、絶対本気だ!だって全力で実雨ちゃん守りに行ってたし……
それに、願いの件だって交換条件にしてはウタクの方がリスク高いんだよ」
「え?」
ウタクの方がリスク高いって……どういうこと?