狐に嫁入り!?


ナライの言う通りだとすると……隠されてた大切なことって、ウタクが私を好きだということ?


……ちょっと、あまりにも考えてなかったことで、ついていけないんだけど……。



若干、目眩を起こしそうになっていると、ずっとナライが喋るのを苦しそうに聞いていた皐月さんが口を開いた。


「認めたくないですが……ナライの解釈は間違いではありません」

「皐月!」

「ほーらね!俺の考え、ピッタシカンカン!」


ウタクが鋭く皐月さんを咎めるのに対し、ナライは得意気に腕組みをした。


「皐月、俺の側近から外されたいか」

「外されたくはありません……ただ、どうしても我慢できないのです。

ウタク様が苦労されていることも知らずに、実雨様がのうのうと阿呆面下げていることが……私には我慢できないのです!」



皐月さんが顔を歪めて苦しげに言い放つから……阿呆面とか言われて湧き出そうな怒りにとりあえず蓋をした。
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