狐に嫁入り!?


ナライは困ったように苦い顔をして頭を掻いた。


「えー……本気?俺、修復とか細かい術あんま得意じゃねぇんだよなー……」


どうやら相当参っているみたい。


まぁ……ナライの実力がどれほどのものか知らない私から見ても、ナライってば細かいこと苦手そうに見える。

ウタクもそれをわかってるんだろうけど。



うーん、と一つ唸り声を上げてナライは閃いたように口を開いた。


「わかった!そんじゃ、後で家来を数人こっちへ修復に向かわす!それでいいだろ!」

「お前がヨシと決めていいことじゃないだろう」

「いいじゃねぇか、直すに変わりねぇんだから。それに俺……」



呆れたように、ウタクに反論したナライは一変して悔しそうな表情を浮かべ、唇を噛んだ。




「……あんまり、ここにいたくねぇんだよ」



「……ナライ……」



小さく呟いた言葉は、私やウタクに聞かすためじゃなくて、無意識に吐露してしまったもののように思えた。


< 258 / 515 >

この作品をシェア

pagetop