狐に嫁入り!?
病院へ向かう途中、人通りが少ない路地で私はウタクに話しかけた。
「ウタク、一つ聞きたいことがあるんだけど……
今まで私の着替えとかお風呂とか、見てたの?」
ウタクはあやかしの世界から私を見ていると言った。
事実、お弁当の中身も見て文句までつけてきた。
『知らないぞ。背中にホクロが2つあることなんて』
「バッチリ見てるじゃん!しかも私、背中にホクロなんてあったんだ!」
裸でもないし、ましてや見えないのに、思わず自分の背中を確認してしまう。