歌姫(仮)
その後撮影日を確認して私と城田さんは事務所に向かった。
「城田さーん、社長からの話ってなんだろーね?」
『さあ?行けば分かるんじゃない?』
またまた曖昧な…
「知ってるなら教えてよ!」
『行けば分かるから落ち着いて座って、』
城田さんのケチッ
知ってるなら教えてくれてもいいのに!
私はなかなか答えてくれない城田さんに諦めを感じておとなしくすることにした。
しばらくすると、さっき打ち合わせルームに行く前の
エレベーターを降りた時のような気ダルさが襲ってきた。
最近、変だな…
私は気ダルさに逆らわず椅子に体を沈めて静かに目を閉じた。