歌姫(仮)
『ゆーい…結衣!ったく、さっさと起きろ!』
城田さんの怒鳴り声に重たい瞼がだんだん開いていく。
「…もうついたんですかっ?」
『ああ、急がないと俺が怒られるからさっさと行くぞ。』
んー
ねむいっ!
私は伸びをしてから車から降りた。
体の気ダルさは取れて大分頭がすっきりした。
ーコンコン
『社長、城田です。』
『おー、入っていいぞ~』
なんて陽気な社長なんだ…
私は何を話されるかドキドキしてるっていうのに。
『失礼します。』
城田さんに続いて部屋に入る。
「失礼します。」
私は話が気になって気になって仕方ない。
「社長、話って何ですか?」
『あー、そうそうっ!HINA、アルバムを出してみないか?』