歌姫(仮)
打ち合わせルームに入った瞬間から私は雛美結衣じゃなくなる。
ー…HINAになる。
『HINA、ここに座って。』
ほら、城田さんもHINAって呼ぶ。
「失礼します。」
あたしは小さく言って椅子に座る。
『こんにちわ!えーっと、私は榎本郁斗エノモトイクトのマネージャーの高橋彩音っていうの!よろしくね』
すっごくフレンドリーな人なんだなぁ~
「HINAですっ。よろしくお願いします高橋さん」
『あらっ、高橋さんなんて堅苦しいじゃないっ!彩音でいいわよ!』
「よろしくお願いします。彩音さん」
『HINAのマネージャーの城田です。』
私に続いて城田さんも
挨拶をする。