悠久の島
英雄達の足跡 それは長く続く陸路のようなもの

悠久の時は英雄の存在を 世界が始まったときから知っている

長い旅路は 英雄をよりたくましく生まれ変わらせた

ぼくはまだ 遠くにいる英雄達の足跡を追いかけ続けている

いつ出会えるかも分からない 情報もない

集落の人たちも 英雄の存在を口にするものは居なかった

やはり 伝説は伝説であるように 少女の夢も・・・

いやいや そういう風に考えるのはよそう

少女を否定したことになる だからまだ探し続けている

海を越えると 長い海岸線に出た

そこから足跡は 火山を目指していた

火山までひとっ飛びで向かう

火山の頂上には ドラゴンが居た

それはとても大きく ぼくを睨んでいた

大きなドラゴンの隣には 小さなドラゴン

どうやら親子のようだ しかし住み家は荒らされていて

何かここであった形跡が ここにはあった

英雄達がこのドラゴンたちを救ったのか

それとも討伐に来たのか

足跡を見ればすぐに分かった 

ドラゴンたちを男から守ったのだと

踏みしめた足跡 それは戦った証拠なのだろう
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