世界の果てに - 百年の光 -

あたしたちが落ちたのは、大きなキノコの上だった。


「毎年毎年大きくなってな。困ったものじゃわい」


長老は陽気に笑うと、あたしたちに向き直った。


「さて。…ようこそ、小人の里へ」


小人の、里。


まさか人生で、そんな場所に行くことになるなんて。


「嬉しそうだね、リオ」


アスティに微笑まれ、あたしは照れ笑いを返す。


クリスも興味津々なようで、鼻をクンクンと動かしていた。


「さっそく、わしの家に来てもらおうかの」


くるりと背を向けて歩き出す長老に、エルが声をかける。


「オイ、俺たちが家に入れるわけねぇだろ」


「え、何で?」


「よく考えてみろアホ。俺たちのサイズじゃ無理…」


「大丈夫じゃ」


エルの言葉を遮って、長老はにっこりと笑った。


「このキノコは、不思議な胞子を発してな…ホレ、効果が現れてきたぞ」


その言葉の意味に気づいたのは、あたりの景色に目を走らせてからだった。


「え…え!?何か大きくなってる!?」


木も、花も。全てが巨大化してる。

< 101 / 616 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop