世界の果てに - 百年の光 -

それでもリオは、リエラの為、この村の為に命を張った。


その結果、この村は救われたんだ。


「あたし、リオを長老に紹介したいの!」


「…ええ!?」


「長老もお礼を言いたいって言ってるし…こっちよ!」


興奮気味のリエラに、半ば強引に引っ張られるリオ。


「ちょっ、リエラ…、ごめん二人とも!」


困った顔でそう言い残し、駆けていくリオを笑って見送る。


隣を振り返ると、エルが大きな欠伸をしていた。


「…眠そうだね」


「眠そうじゃなくて、眠いんだよ。誰かさんのせいでな」


チッと舌打ちをするエルの瞳は、小さくなっていくリオを捉えていた。


そういえば…エルとリオ、どうなったんだろう。


帰り道、普通に話してはいたけど…前とは違う空気だった気がしたし。

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