世界の果てに - 百年の光 -
一番最初に目に入ったのは、大きな広間のような部屋の中央にある、円形の足場。
そこをぐるりと取り囲むように、辺りには水面が広がっている。
ここまでの道のりは、古く寂れた建物という印象しかなかったのに、水は綺麗に澄んでいた。
…そして、足場の上に存在感を放っているのは…間違いなく"神の祭壇"。
この部屋の異様な雰囲気に飲まれそうになり、あたしはごくりと喉をならした。
「来い」
国王は短くそう言うと、更にあたしを奥へと引っ張る。
少し歩いたところで、国王が壁の一部に手を添えた。ガコンという音と共に壁の一部が凹むと、床が振動し始める。
「…な、何っ…」
振動と共に、水の中から何かが浮き上がってくるのが見えた。
数十秒後、あたしと国王の目の前には、祭壇がある足場へと続く架け橋が現れ、同時に振動がピタリと止む。
呆然とするあたしの体は、すぐに架け橋へと引っ張られていった。
「……やだ!離してっ…!」
祭壇まで辿り着いたら、もう終わりだ。
何とか踏みとどまろうとしたところで、無情にもずるずると橋の上を引きずられていく。
「………っ」
前を歩く国王の腰にぶら下がる、黒い長剣。それが目に入ったとき、自然に涙が滲んだ。