世界の果てに - 百年の光 -
冷たい石の廊下に、コツコツと響く無機質な足音。
いっそのこと倒れ込んで、進むのを遅らせようと思ったけど、国王の力が思ったより強く、そうはさせてくれなかった。
だから。あたしにできる精一杯の抵抗は、口を開くことだけ。
「…どうして、自分達の力で解決しようとしないの?調べる方法なんか、国王ならいくらだってあるでしょ?」
「………」
「こんな方法で世界を救うなんて、バカバカしいって思わないの?」
「………」
反応は何もないけど、あたしの叫びは届いてると、そう信じたい。…だって。
「あなたは、この国が…この世界が、好きなんでしょ…!?」
ーーーコツ…
あたしの言葉を聞いて、初めて国王が立ち止まった。
振り返ってはくれなかったけど、その心に届いていたのは明白で。
…けど、聞こえてきたのは感情を押し殺したような無機質な声だった。
「ーーーだから君を連れてきたんだ」
「……っ!」
いつの間にか辿り着いていた、目の前にある大きな石の扉。
国王は躊躇いなくその扉を押すと、重たい音を立て、ゆっくりと視界が開ける。
その先の光景に、あたしは一瞬呼吸を忘れた。