もう一度、隣に。


──あの時のことって、

後輩に告白された日のこと…?

泰ちゃんも、ずっと後悔してたの…?


「…この間、一緒にいた女の子は友達の彼女だよ。

俺んちで飲んでてじゃんけん負けたから2人で買いに行ったんだ…


だから…」


泰ちゃんがうつむき加減で話してる。

でもあたしはもう我慢ができなかった。

今度こそ想いを伝えるとばかりに泣きながら泰ちゃんのところに走った。


「あたしだって泰ちゃんのこと好きだよ…!

ずっとずっと好きだったよ…

あたしだって後悔して…」

あたしが話している途中に、泰ちゃんがあたしを抱き寄せた。


「俺もう2度と離さないよ。

…本当にいいの?」


あたしの肩に顔を埋めて聞いてくる泰ちゃん。


断る理由なんてどこにもない。


あたしはひたすら首を縦に振り続けた。


そしてかすれ声で

「良かった」

とつぶやく彼の声を聞いた。
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