俺様男に心乱れて
「な、何の事?」

亮介さんが何の事を言っているかは分かったけど、一応惚けてみた。

「メイド服着てるじゃねえか」

「あ、これは今日からなのよ。私も知らなかったの。本当よ?」

「ふーん、まあ信じてやるか」

そう言って亮介さんは私の体をしげしげと見て、「なかなかいかしてるよ」と言ってくれた。

「ありがとう」

「ただし、欲を言えば…」

「なに?」

「ちょっと来い」

亮介さんがおいでおいでをするので、彼のすぐ横まで行くと…

「裾が長すぎてつまらん。俺としてはこのくらいがベストかなあ」

とか言いながら、両手で私のスカートの裾をグイッと引っ張り上げた。

「キャッ! 何するのよ!」

パコーン

私は反射的に片手でスカートを押さえ、持っていたトレーで亮介さんの頭を叩いていた。
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