honey blood
悪人ってきっとこんな顔してるんだろうな…。



なんか変なのに声かけちゃったかも…。



「うまそうだな、お前」

「うま…そう…?」

「学校まで連れてってやるよ。報酬はそれからもらう」

「報酬ってなに!?ってか金ならないからね!?」

「金なんかいらねぇよ。ほら、行くぞ」



まぁ連れてってもらったらバックレちゃえばいいんだよね?



ププッ…男ってバカ。



無言の彼の3歩後ろを歩き、やっとのことで学校に到着した。



コレが学校…なの?



離婚して一緒に暮らしたくない両親に勝手に決められた学校だったけど…。



バカなあたしでも金次第で入れるとは言っていた。



だけどまさかこんなにキレイだとは…。



「着いたぜ」

「西洋式…ですな」

「職員室に案内してやる」

「け、結構です!!連れてきてくれてありがとね~!!バイバイっ!!」

「オイっ!!」



そりゃあもう全力疾走。



だってアイツ怪しいし!!



こんな時は逃げるが勝ち。



< 6 / 506 >

この作品をシェア

pagetop