秘密
 

SIDE.今野珠子
 



 
「たま、今日のご飯は何?」
 

「かおちゃんは何が食べたいの?」
 

 
着替えようとしている珠子の後ろをダラダラと薫がついて行く。
 

 
「かおちゃん、あたし着替えたいんだけどな」
 

「うんー」
 

「……えー、困るー」
 

 
珠子は時折薫からの愛情に戸惑うことがある。家族愛であるようで、そうでないようだ。
恋人を作らない辺りが、シスターコンプレックスを更に証明しているかもしれない。
 

 
「それじゃあたま、今日は外食しよう」
 

「外食?」
 

「うん、たまが着替えたら出よう」
 

 
そう言うと薫は珠子の部屋を出た。
珠子は呆れて溜め息を吐き、ドアを閉めてから制服を脱いだ。
 

 
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