秘密
 

SIDE.門田悠平
 



 
悠平が弁当を開く前に、もう既にハジメは自身の弁当に箸を付けていた。
その弁当の中に、好物の花ソーセージが入っていたのでハジメは機嫌がよくなった。
 

悠平は、昨日と同様の珠子からの弁当を開いて、幾分ゆっくりとした動きで卵焼きを箸で摘み上げた。
 

 
「お、悠平の大好きな卵焼きじゃないか」
 

「ああ」
 

「ちゃんと好物を入れてくれているんだなあ、噂のタマちゃん」
 

 
機嫌の良いハジメを適当にあしらい、悠平はのんびりとしたペースで弁当のご飯とおかずを交互に口へ運んだ。
 

ちゃんと昨日と同様に卵焼きは甘いし、タマネギは使われていない。
そんな珠子の頑張りに、悠平は正直なところ少し嬉しくなった。
 

 
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