秘密
SIDE.雨宮好美
宿直室で悠平と会う、という行為はこの1ヶ月の間も繰り返していた。
それは好美の中でも息をする行為と同位の行為になってきている。
そんな風に過ごしていると、気付けば夏休みになろうとしていた。
「夏休みも間近になりましたので、そろそろ教員の皆さんに産休のことをお話ししようと思います」
「そうですか、解りました。明日の職員会議で話すことにしましょう」
好美は校長に、ようやく結婚の話を公にする意を述べていた。
言うにしろ言わないにしろ、長期の夏休みが終われば直ぐに臨時朝会が設けられ、生徒達に惜別をしなければならない。
結婚という、自分の意志を曲げるつもりはない。それなのに、どうしてこれ程に教師を辞めて家庭を作ることに躊躇するのか、解らない。
それでも好美は、結婚をする。