空白の時間=友情>愛情

別人

「結婚おめでとう」

「あぁ」

「少し妬けるな(笑)」

「えっ?」

「冗談だよ(笑)」

「翼からだいたいの話は聞いたよ…」

「ホントにすまない」

「いや…オレこそお前の力になれなくて…」

「あの頃のオレはナオがいたから、生きていたんだと思うよ」

「えっ?」

「ナオだけがオレの支えだった」

「そんな…」

「ホントだよ。ありがとう、ナオ」

「賢二…今はどこで…」

賢二は直紀の言葉をさえぎった。



「ナオ、オレはもう賢二じゃない」
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