強欲な女
今の自分の感情が分からない。



まるで今起きていることがドラマでも見ているかのように自分とは別の世界に感じる……。



「真美………。」



暗い声に呼ばれ腕を掴まれた。



「お姉ちゃん…………。」



「ちょっと来て………。」



私は姉に引っ張られるように立ち上がりついて行った。



途中部屋の隅で魂を吸いとられたかのようにただ一点をボーッと見つめているおばあちゃんの姿を見た。



私のせいで大好きなおばあちゃんが………。



『生き地獄』



おばあちゃんの声が頭の中で響いた。



「真美………あんた自分のしたこと分かってるの?」



涙で目を真っ赤に腫らした目で私を睨み付けた。



「真美がお母さんを殺したんじゃない。真美のせいでお母さんいつもおかしかった。言わなかったけど真美が帰らないせいでお父さんとお母さんいつも喧嘩してた。真美のせいで離婚した。真美のせいでお母さんは死んだ……。返してよ私の家族を………。」



私の肩を持ち涙ながらに訴える姉の姿に何も言うことが出来なかった。



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