強欲な女
「剛の彼女どの子なん?」



剛の友達の一人が言った。


「パーカーの子。」



剛の友達の視線が私に向いた。



「えっ!あれなの?」



声は大きくなかったが私の耳にはっきりと聞こえた。


その期待外れだと言わんばかりの声が………。



恥辱的でその場から消えてしまいたかった。



(せめてもう少しまともな格好をしていれば……。母のせいで……。)



「真美行くぞ。」



剛が私の手を掴んだ。



いつもと変わらない剛の温かい優しい手。



剛ならダサい自分を受け入れてくれる。



私はこの時そう思った。



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