強欲な女
今日は潤が来る日……｡



いつもなら恭平さんが職場にいて嬉しいのに今日は複雑な気持ちだった。



いつも来ても一時間位で帰って行くのになぜか今日は昼過ぎからずっと居た。



なぜか全部知られている気分になってしまう……｡



｢お疲れ様でした。｣



私は平然を装い事務所にいる恭平さんと佐倉さんに挨拶をした。



｢友達と楽しんでこいよ。｣



そう言う恭平さんの言葉で気持ちが落ち着く。



｢楽しんできます。｣



そう言って事務所を出た。



着替えて駅まで潤を迎えに行こうと思いアパートへ向かった。



するとアパートのドアの前に人影が見えた。



｢潤……！いつからそこに居たの………？｣



私の部屋の前に潤がしゃがみこんでいた。



｢今さっき着いたとこだよ。早く真美に会いたくて。｣



｢駅まで迎えに行ったのに………｡｣



ここで私を待っているのを誰かに見られていたら………｡



｢とりあえず中入ろう。｣



私は人に見つからないように急いで鍵を開け潤と部屋に入った。















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