強欲な女
楽しそうな慶太とは反対に潤君は意気消沈していた。



目の前で好きだった人がイチャついている辛さを私は知っているから潤君の気持ちが手に取れるように分かった。



「潤君大丈夫?」



「さすがにきつい………。」



「だよね。私も中学の時に同じような経験したから気持ち分かる。」



「こんな風になるんだったら最初告った時にフラれた方がまだ良かった。」



今にも泣き出しそうな顔をしている潤君。



(彼女いるからって言ってたのに…………。)



蘭はかわいくないしスタイルもよくないのになぜモテるのか私には分からなかった。



私は慶太を呼び出してどういうことか聞いた。



「断った後メールがきたんだ。友達ではいたいって、それでオッケーした。そしたら何気ないメールをたまにくれて………。学校で会った時もスゲー嬉しそうな顔した後に友達頑張りますみたいなちょっとぎこちない会話と行動が健気でかわいく思えて、この子はこんな頑張ってまで俺と居たいんだって思ったら好きになってた。」



どうやら蘭は男を手のひらで転がすのが上手いらしい。



どうせ慶太もすぐフラれるだろう。



潤君には悪いが………。



私は蘭と潤君が別れてくれて嬉しかった。








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