深紅の月~江戸時代~
ドサッ・・・
司が残っている二人の男に声をかける。
「オイ、ドウスルンダ?オ前タチハ・・・ヤルノカ?ヤラナイノカ?」
司の挑発するような言い方にまた一人の男が切れた。
「このまま帰るだと!?ふざけんな!仲間がやられたんだぞ!」
そう言って男は刀を抜いた。
「ソウカ、ヤルンダナ?」
司の瞳が光る。
「ヤルノナラバ・・・手加減ハシナイ・・・本気デ来ナケレバ自分達ガ死ヌダケダ」
その言葉に男が一瞬怯む。
その一瞬の隙で司は男の目の前まで行き、男を蹴り飛ばした。
ドカッ!
蹴られた男はかなりの距離を飛んで地面に叩きつけられた。
「オー・・・ケッコウ飛ンダ・・・」
司は男の飛んでいった方向をボーっと眺めていた。