深紅の月~江戸時代~
すると最後に残っていた男が司の背後から切りかかってきた。

シュッ!

「!?」

怖くなって逃げ出す、と思っていたため、避けきれずに左腕に刀が少し掠ってしまった。

「ッ・・・」

「へっ!ガキ一人に三人でかかってかすり傷ひとつがやっとか・・・」

「・・・・・・オ前モ、マダヤルノカ?」

「・・・」

何も言わないまま、男が切りかかってきた。

スッ・・・

司はその刀を受け止める形で刀を構えた。

ガキンッ!

男と司の刀が打ち合った。

ギリギリ・・・

「!?」

男は何かに気がついたように、後ろへ下がった。

< 22 / 46 >

この作品をシェア

pagetop