嘘から始まる恋
「あ、どうも…」
一応、ペコッと頭を下げ、手を洗う。
何か気まずいじゃん。
「…理子さん」
「はい!」
ビクッとして思わず大きな声が出てしまった。
「そんなにびびらなくても大丈夫よ」
クスクスと笑う石川さんは話を続ける。
「雄介くんに成瀬くんのこと好きだったって言ってないの」
「…はい」
「お願いなんだけど、私が成瀬くんのこと好きだったってこと秘密にしてもらえる?」
「も、もちろん!」
彼氏の友達が好きだったなんて知られるの嫌だもんね!!