嘘から始まる恋
「理子、帰ろう」
結局、午後の授業をサボって保健室で休んでしまった。
純ちゃんが裕也くんと迎えに来てくれるまで、私は寝るでもなく起きるわけでもなく、ただベッドで横になっていた。
「理子ちゃん、大丈夫?」
「…うん」
心配してくれる裕也くんに小さく返事をする。
純ちゃんも裕也くんもすごく心配してくれている。
「送ってくれてありがと」
家まで二人に送ってもらい、自分の部屋へと入った。
成瀬くんの考えてることが分かんない…。
今日の成瀬くん、すごく怖かった。
思い出しただけでも震えちゃう。
私、明日からどう成瀬くんと接したらいいんだろう―…