嘘から始まる恋



「なぁ、瞬。ゲームしね?」


「はっ?ゲーム?」


「学校では王子様を演じんのってどう?」


悠希の意味不明な発言が始まった。


何言ってんだ、こいつ…。



「俊也がやれよ」


そんな面倒臭いことしてられっか。



「俺はもう王子だからいいよ」


「…お前、そんな恥ずかしい台詞よく言えんな」


確かに俊也は学校でも普段でもあんまり変わらないで、王子みたいなキャラしてるけどさ。



「瞬だって黙ってたらイケメンなんだから、王子演じたら絶っ対、女子にモテんぞ!」


楽しそうに話す悠希と俊也に溜め息が出そうになる。


訳分かんねぇ…。


適当に聞き流し隣の席に意識を集中させる。



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