嘘から始まる恋
それと同時に飲み物が運ばれてきた。
飲み物を受け取り、ストローをくわえ飲んでいると、お店のドアがカランカランと音を立てて開いた。
「来た」
成瀬くんの一言にサッと顔を上げ、姿勢を正す。
「緊張しなくても適当に頷いてくれるだけでいいから」
耳元で囁くように言われ、思いっ切りコクコクと頷いた。
色んな意味でドキドキしちゃうよ!
「あ、成瀬くん!」
目を輝かせ、私たちの座席に近付いて来る。
この辺りでは見かけない制服…。
女子校かな?
すごく嬉しそうに近付いて来た彼女は、私の姿を見るなり不機嫌な顔になった。