嘘から始まる恋



「とりあえず、座って?」


ニコッといつもの王子様スマイルをして、彼女を向かい側の席に座らせた。



「足、怪我したの?」


「うん、ちょっとね」


足のギブスから成瀬くんの顔へと視線を移す彼女。



「それより、誰?このコ」


私を睨むようにジローっと見てくる。


私、変な役引き受けちゃった…?



「俺の彼女だよ」


またニコッとする成瀬くん。


彼女の前では王子様なんだ。



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