冬恋。【完】



「はい……っ」

ぎこちなく笑う海さん。


いつも見ない表情が妙に面白い。



「いきなり撮らせるんだもん……、絶対写り悪いわ……」



「かわいいからいいんだよ!」


ストン
プリクラが印刷されて出て来た。
確かに海さんちょっとだけ笑顔が固め……、でもこれはこれで……!



「やっぱり写り悪い……、次撮るときは頑張ろう」


次、という言葉に私は驚いた。


半ば強制的にプリクラ一緒に撮らせたのに、次……。


海さん、また一緒にプリクラ撮ってくれるのかな。




「いい思い出になったと思います、また撮りましょうね!」




「うん。そのときまでには惚れさせてあげるよ」


海さんの言葉に、ちょっと赤面した私がいた。


「もう、海さん……!!」
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