冬恋。【完】
「みずか、よく頑張ったね」
それだけ言うと、私が泣きやむまでずっと側にいてくれた。
海さん、優しすぎるよ……。
「みずか、平気?」
「はいっ、もう大丈夫です」
それから家に帰るまで、海さんと一緒に歩いて行った。
そこで、気づいたことが一つ。
「海さん?」
「ん?どうしたん」
「どうして、そこまで私に優しくしてくれるんですか?」
近所に住んでいるから、妹さんと同級生だから。
それだけで、ここまで優しくはしないと思うからずっと気になっていた。