天国島
んでよぉ・・

天使が16歳になる3ヶ月前だよ・・

島の住人はもちろん・世界中のお偉いさんが

「もうすぐ我々は救われるって」もうウキウキだよぉ

まぁ、リーチかかって・もう余裕でツモれるみたいなよぉ

アガリ確定みてぇなもんだよな

んで、油断しちゃったのかねぇ・・・

「天国島」に一人の人間が流れ着いちまったんだ

あぁ、羽の生えてねぇ人間だよ



そん時、天使は走ってたんだ

毎日走ってたんだけどよ、健康の為の日課ってヤツだよ

うん、島の人間全員・その時間は走ってんだ

島の白い道を、ハァハァいってよ

あぁ?ジジィ・ババァ?

さあなぁ・・みんな走ってたってよ

居たのかねぇ「天国島」に年寄りは・・?

まぁ、んな事ぁどうでも・・良くねぇかもしんねぇけど・・

話にゃカンケーねぇからよ



天使は走ってる時、いつも気になってたんだ

誰も通らねぇ道があってよ

その道には、高ぇ門があってよ・いっつも鍵がかけてあるんだ

中に何があるのか・その道はどこに通じてんのか?

いっつも気になってたんだ

でも、誰も知らねぇって言うんだ・・

「善良」なヤツラがよ・・(ケッ)

そん時、走ってた天使は気付いたんだ

珍しく周りに誰もいねぇって

いつもなら、前からか後ろからか走ってくるヤツがいるのに

そん時は、珍しく・・前からも後ろからも・・

誰も来ねぇ・・

天使がイタズラゴコロを起こしたんだ

「誰も見てない、今なら飛べる」って・・

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