重力地獄の決闘
「こちらマック。作業は完了した。こちらのシミュレートでは問題ない。そちらから試験加速で１発撃ち込んでくれ」

「了解した。こちらでも作業の完了を確認。試験加速に入る。充分注意してくれ」

「了解した」

　その通信を受けてキムはイーガーのモニタリングシステムを重子加速器にリンクした。

「マック、リンク完了。加速器は順調に作動中。あと十２秒で試験加速開始されます」

「周囲の歪重子に注意してくれ。ま、注意したって発生したらどうしようもないんだがな」

「気休めにはなるでしょ。それに、イーガーの慣性制御系なら、生存確率は高いですよ」

「なんにしろ、注意しといて損はないわけだ。来るぞ、キム」

「３、２、１、今通過しました。全て正常値です。歪重子の発生は確認できません」

「よし、修理完了っと。さっさと穴埋めて帰るか」

「判りました、マック。作業準備に入ります」
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