時計の針
第一章 新学期

季節は春。

四月だから、まだ桜が咲いてる頃。

中二に進級した私は、彼と出会った。

中一の時の私は、あんまり良い噂は、なかった。

だから、新しいクラスなんて嫌だった。

特に男子は嫌い。

何かと噂を信じたりするから。

申し遅れました!私の名前は、春日雛乃。

「雛乃〜!!」

私の席に来たのは、中一の時に同じクラスで、今回も同じクラスになった、小田切苺。

「苺。良かったじゃん!先生の机の真ん前じゃん♪」

苺は、私を軽く睨み。

「イヤミ?」

はっ?

「いや、全然。」

まぁ、確かに私は、一番後ろの席。一番前の苺にとっては、さっきの私の言葉をイヤミと取ってもおかしくない。

「早く帰りの会をして部活に行きたいな…」

私は、そんな風に思いながら先生を待っていた。
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