時計の針

ゆうちゃんは、帰って行った。


私も家に戻った。


大翔。

「大翔!!」

「雛乃、話できた?」

「うん…」

「そう。じゃあ、俺帰るから…」


「何で!?何で何も言ってくれないの!?何で何も聞かないの!?」


大翔は、黙る。


「聞かなくっても、だいたいの事は、解る」

「大翔…」

「悪い、帰る。」

私は、大翔を失いたくない!!

でも、今の私は…


どっちを選んで良いか解らない。


どっちも選ぶ資格がない。
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