Black loves 〜最強総長の彼女〜


「あたしにはどうすればいいかなんてわかんねぇ」

それは当たり前だと思った。

美葉が大人びてても

結局は今、年齢は変わらないし

何ヶ月かの差しかない

美葉も同じガキなんだから。

「俺も」

春斗は野球ボールを壁にぶつけて跳ね返るボールをまたぶつけて遊んでいた。

これは考え事をするときの春斗のくせ。

「沙菜は?」

春斗な本当の意味での沈黙を破った。

その一言はぽつりと現れ空気と一体した。

「沙菜と付き合ってんじゃん、おめぇ」

荒々しい雰囲気もなく

かといって優い訳もなく

いつも笑って、喧嘩して騒ぐ場所で

今日は冷戦状態だった。














< 174 / 216 >

この作品をシェア

pagetop