オレンジ色の校舎





「あの…あのね、一馬くん」



「いい」



「え?まだ何も言ってな…」



「さっき言ったの、忘れて」



一馬くんの耳は赤くなっていた。そんな一馬くんを見て、言いたいことを言い出せなくなった。



「……じゃあココでいいから。送ってくれてありがとう」



「全然。俺にとっては嬉しい限りなことだから、な」



ツンとして笑う一馬くん。やばい…またドキッときた。途端に、さっき言い出せなかったことを言いたくなった。



「あ…一馬くん!」



「ん?」



「あ…あたしね、一馬くんに対する気持ちが変わってきてるのっ。だから…もう少しだけ…待ってくれる?」



いつまでも曖昧にしておきたくない。それに、一馬くんの気持ちを弄びたくない。



「………それ、マジ?」



すると、イキナリ一馬くんは俯いた。どうしたのかな?顔…見えないんだけど?



「待つに決まってんだろ?」



一瞬にして、夕焼けのオレンジ色に照らされる一馬くんの笑顔が脳裏に焼きついた。






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